こんにちは。4回生谷です。
全日本学生選手権個人ロードレース大会が長野県木祖村の味噌川ダムの周回コースで開催されました。
~コース&特徴~
距離が181kmと国内レースの中でも屈指の長距離レース。
約9kmのコースを20周した後、1km上ってゴールする。
スタートして少し走ったら長い1km弱の上りがあり、そこからは長い下りがあり、細い道がくねくねと続くジェットコースターコース。スタート地点と補給区間は大きな橋の上。その橋から5km程向こうにある橋を渡って戻ってくる。
去年は6周でDNFになった苦手なコース。
~作戦と計画~
距離が長いこともあって、終盤で逃げが吸収されるだろうと考え、それまでは集団内で大人しくして、終盤の飛び出しに反応して、上位入賞を狙う。

1~2周回
集団が大きいため、落車をまず気をつける。1周目の反対側の橋でいきなり誰かのボトルを踏みつける。コースは至る所に軽い段差があり、油断するとボトルがゲージが吹っ飛んでしまう。橋を渡って、高速で進む細い道でいろんな選手が左右から自分を抜いたり、抜かれたりして、全く気が抜けない。かなり集中して走っていて、自分の前で集団落車が発生。自分の目の前の人も落車した。とっさにブレーキをかけて左に交わし、そのまま突破。本当によく避けたとこの時の集中力が一番評価出来るポイントだった。
2周目に入り数人の逃げが出来たらしい。道が細く人数も多い。それでいてスピードも速く、落車が起きている。そのため、集団がかなり縦に伸びている。自分も集団中央にいたが、先頭が全く見えない。僕はどこでポジションを上げるのか?もちろん上りです。何周回か使って前にポジションを上げる計画でいく。2周回目もまたボトルを踏んだ。飛びすぎじゃないか?と思う。スタート地点手前にトンネルがあり、結構暗い。こんな所でこけたくないし、誰もコカしたくない。なので、前と軽く距離を取る。トンネル抜ける直前に人の叫び声がトンネル内に響き渡る。集団が急にざわめきだし。人が多くて見えなかったけど、すぐ察した。集団落車や。ブレーキをかけながら走っていたら、トンネルの出口を塞ぐかのように横いっぱいに選手や自転車が倒れている。落ち着いて道を探し、自転車に乗ったままトンネルから脱出成功。前のペースが緩んでいたことと、止まることなく脱出出来たので、足を使うことなく前に追いつく。今日はいい集中が本当に出来ている!2周回目完了時にそう思った、、、
3~5周回
松兼が追いついてきて、「こわいですね」と声をかけてきたけど、「うん。」と応えるだけで、それ以上は何も言えない。それぐらい余裕もなく、今の状況で気を緩めることができなかった。3周目も去年に比べてペースが遅い。だからこそ集団が絞られることがなく、危ない状況が続き怖い。
4周目も同じ。
5周目岐阜から大阪まで行くと考えたらちょうど米原あたりの45km地点。上りの前に瑛久が自分の横に並ぶシーンがあった。瑛久の顔が僕からは安堵の顔に見えた。このペースで行ってくれたらいいなぁと思っているように見えた。その瞬間なぜかこの周に絶対ペースが上がると思った。自分の位置から先頭は見えない。瑛久の顔見た時に感じたこの緊張感。ヤバイと思ってギアを上げて前に行く。上りでもいつも以上に踏んで一気にポジションを上げる。前が見えた。やっぱりアタックがかかってる。前方まで上がり、なんとか耐えきり下りに入る。少しずつポジションを落としずつも、5周目を乗りきった。ここからは走れる選手しか残ってないので、すごく走りやすい。補給が始まっており、位置を確認する。末琴ちゃん発見。しかし目が合ってない。気づいてないのかな?

6~14周目
6周目の上りもアタックが続く、後ろにいた自分は中切れがいやだったので、前に上がりたい。その時同じことを考えたのかな、東北学院大のおそらく猿田選手が一気に上がっていく、自分もそれについて行くことに。見事に前方付近まで上がった。あの時はどうもありがとうございます。
その時の写真です。(by深井さん)

image

 

 
7周目以降ペースがガクッと落ちる。逃げとの差が40秒、1分と広がる。2年前に北中さんに途中からサイクリングに変わると聞いていたが、こうゆうことかと思う。周回を重ね、周りのいろんな大学の関係者から「前追えよ!お前らレース終わるぞ!」と声が飛び交う。そして審判のバイクから「逃げとの差が4分逃げ18人」と情報が入る。まさかそんなことになるとは考えてなかった。しかも各強豪大学から数人ずつ逃げに入っているので、誰も追うこともなく、前18人の優勝争いと後ろ40人程の完走を目指す集団が形成された。
龍谷の雅が近くにいたので、聞いてみると、「おそらく鹿屋の山本選手が鬼引きして勝ち逃げを作ったんやろ」とのこと。後からリザルト見たら、確かにそうなのかなと思った。真実は知らないけど。
補給をしようと末琴ちゃんに寄る時速40km/hで指先で行って弾いてしまい、突き指ぐらいの痛みが走る。
何周回してもう一度挑戦今度は綺麗に成功。ゲージの空のボトルと入れ替え、廃棄場所で捨て補給完了。大学のレースでここほど速い補給はないので、末琴ちゃんももう補給楽勝でしょう。
何回かボトルを踏むがコケることもない。
今日は序盤から落車を避けてきた。あと6周上位は狙えないけど、完走だけするかと油断しまくった14周回完了直前の補給区間。補給は橋の右側で行い、ボトルが転げ回るため、安全に左側を走る選手もいる。自分はゼリーの補給を取りに行くことが出来なかったので、橋中央に戻りペースを上げて前に行くことに、一本のボトルが橋の左側へ転がって行く、自分の斜め左前方を走る選手が踏む。コケることはないと思っていた。しかし油断していた時に踏んだしまい、慌ててしまったのだろう、コケてしまった。そして救護テントで見た時に胸の部分に擦過傷があったので、左手をハンドルから離したと推測。その結果自転車が右側にスライドしてきて、それに引っかかり僕もダイブ。落車した瞬間。アスファルトを転がる時って以外と冷静に考える。やっちまったと。
周りから人が集まってきた。京大の森田君や大産の岩井、深井さんや学連関係者。橋の反対側からどこかのマネージャー集団が渋めの顔でこちらを見ており、頭を触ったら血が流れていた。ボトルを踏んでコケた選手も自分の10m ぐらい後ろで痛そうにしている。まぁこんな時もわりかし周りの状況を把握する。京産のマネージャーさんが皆に伝えてくれたらしく、関大メンバーも駆けつけた。その後瑛久の運転で病院に向かい、付き添いで二宮と診察を待つことに。日曜日の緊急外来とあって、重病患者が優先される。頭や全身から血を流しているけど、軽症と見られたらしく、下は破けたレーパンに上は関大のポロシャツというスタイルで7時間待つことに。順番がまわってきて、頭に麻酔を打たれ、切れた部分にホチキス3つ打たれ。治療終了。ヘルメットが地面に衝突した時に頭の皮膚がヘルメットに引っ張られて頭が切れたらしい。
ヘルメットが割れて、サングラス割れて、stiが壊れた けど、骨折しなかったことと、フレームとホイールが壊れなかったことが不幸中の幸い。

今回は多くの方にご心配かけましたが、生きています。何かとありがとうございました。

次からは油断しないよにします。
末琴ちゃんがいい写真撮ってくれました。二宮と末琴ちゃんサポートありがとう!

image

 

 

 

 

-4回生谷 順成-