こんにちは。4回生谷です。
10月9日に恐らく関大ジャージを着て出場する最後のレースになる。実業団の輪島ロードレースに出場してきました。

けいはんなの翌週に行われた舞洲TTのE3で優勝し、今回はE2カテゴリーでの出走となります。
~コースについて~
実業団の年間シリーズの中で最も難易度が高いコースとされ、Jプロツアーでは階級がAAAとなっており、総合リーダージャージの行く末を決めるうえでとても大切なレースとなります。
1周12.8km程でスタートしていきなり2.8kmで平均勾配が8~9%の山岳賞が設定される登りがあり、そこからかなりテクニカルな下りから下り基調の平坦を経て、2つ目の先ほどよりは緩い登り、そこから今度はほぼストレートで下り、ラスト3kmから追い越し禁止区間の国道を抜けて、サークルKを┌┘こんな感じに抜けて、ラスト300mからストレートの道になっており、二階堂さんの事前情報では、最後はゴールスプリントになるだろうとのこと。
~作戦~
苦手なスプリントに持ち込まれるなら、それまでの登りを利用して他の選手を消耗させることでスプリントを有利にしようと計画。
二階堂さんとメールでやりとりし、
①登りで絞られた少人数の平地スプリント
②最後の登りめアタック、下りでリードして逃げ切り
③最後のスプリントになる前に平地でアタックして逃げ切る
①をメインの作戦とし、周りの状況を確認しつつ行けるなら②や③に切り替えることにする。
~試走~
今回は一人での遠征ということもあり、監督会議や選手受付などの時間を見計らって試走にいく。結果的に大雨の中の試走となった。いつも試走はレース展開を予測して強度を変えて走る。今回の場合は自分主体にレースが展開出来るだろうと思い、上りは一定のペース走と下りの危険箇所の確認を重視。前日に2周。当日の朝に1周して、コースの特徴を把握。
~レース~
12.8kmを3周するレースで、毎周回一つ目の上りで山岳賞が設定されている。
エントリーが80人近くおり、スタート直後いきなり狭い上りとあって、1番前に位置どった。
~1周目~
スタートして先頭で登りに入り、隊列が整って正式スタート。実業団自体未知数であり、E2の選手がどれだけなのか確かめる意味合いもあって飛び出してみる。
どんどん離れていき、最初の山岳賞を1位通過。下りきって、平坦を抜けて2つ目の登りに入る。バイクから20秒差と教えてもらう。一つ目の登りからのテクニカルの下りまでは単独でも集団でもさほど変わらないが、そこからゴール地点までは日本海から吹く風が強く、集団有利に働く。2つ目の登りを終える頃に集団が来ていたので、一旦集団に戻り、下って平坦に入り、30人程で2周目に入る。
~2周目~
山岳賞の登りでY’sロードの選手が先頭固定でペースアップ。集団後方から入ったので、落ちていきそうな選手を交わしながらいくといつの間にか4番手まで上昇。Y’sロードの選手がいいペースで走り続けてくれていたので、人数も10数人に絞られ、前の2人が先頭に出る様子もなく、自分も1周目の疲れをとりながらついて行く、山岳賞のライン手前200mぐらいで何人かうずきだし、コッチをチラチラ。皆どれだけ余力があるかなと思い飛び出してみたら、何人か反応したけど、諦めたようでまたペース走に戻る。メイタンを補給しながら、2つ目の山岳賞も先頭で通過。集団を待って下りに入る。下りきってみると後ろがついて来てない。学連のレースに比べて皆慎重らしい。ちょっとしたら集団がやって来たので、先頭付近に合流し、4人ぐらいしか回さない先頭交代に加わる。10数人に絞られた集団は登りと下りや平坦では先頭を引く顔ぶれが変わることに気づく。登りではY’sロードやボンチャンスの選手が強いと思い、下りや平坦ではイナーメの選手が強い。ゴールスプリントになった時にイナーメの選手は混ぜたくないなと思いながら、3周目に向かう。
~3周目(最終周回)~
山岳賞の登り始めでボンチャンスの選手がアタック。これまた後ろから入ってしまったので、反応が遅れるが、途中で追いつくと思い、ペース走で登り、先頭3人に追いつく。しかし、ペースが上がっておらず、どんどん選手が追いつき始めたので、先頭に出てペースアップ。9割程で踏んでいき、頂上まで来た段階で自分含めて6人まで絞り、そのまま自分を先頭に山岳賞を通過。これで、山岳賞は全て獲得。イナーメの選手がいないのを確認して下りでペースを上げたら、自分とボンチャンスの2人になり、後から2人が追いつき、4人になる。「4人で行きましょう!」そんな声が聞こえてきて、皆で強調して回していく。2つ目の登りでペースが上がりきらず、後ろからイナーメの選手含む集団が迫る。下りに入り、ボンチャンスの選手がジュニアギアでペースが上がらないとのことで、3人で回して平坦区間に入った所で集団から飛び出して来たイナーメの選手含む数人が迫ってきて、先頭に出てペースを上げたけど、時既に遅く、8人程の先頭集団になってしまった。ラスト3㎞。優勝争いのゴールスプリントは競技人生で初めてで、3番手4番手を位置取ろうと思い先頭交代しよう思ったら、、、
替わってもらえず、自分が先頭固定となってしまった。道路を右へ左へいっぱい使って蛇行すると同じようについてくる。ペースを落としすぎると、アタックに遅れるかなと思い42km/h前後を保つ。ラスト1kmを切り、自分から他の選手が痺れを切らす又は飛び出せるタイミングを作らす為のキッカケを作ろうと思い、ダンシングで46km/hほどまで上げて、また元に戻し、サークルKが近づいたこともあり、予定通りに一人が飛び出して、皆続く。4番手を取りたかったので、すっと入りこみ、4番手に収まる。警戒していたイナーメの選手が7番手位に位置し、前に飛び出されたくないので、サークルKの┌┘みたいなコースを抜ける瞬間に右側に膨らみ、後ろの選手が抜け出せないように蓋をする。これで4人でのゴールスプリントに出来ると油断した瞬間にスペードエースの選手がラスト200mで先がけでキレのあるスプリントを開始し、しまったと思い2番3番の選手を交わして追うけど届かない。ラスト100mのスプリント中の自分のギアを確認したら、トップから4枚目程で軽い。丁寧に上げていけば届くんじゃないか?いや後ろから2人並んで迫って来ている。もし上手く噛み合わなかったら失速して、順位が落ちるんじゃないのか?ラスト100mのゴールスプリントでスプリンターはこんなにあれこれ考えるのか?頭の中でいろいろ巡っているうちに1秒早くスペードエースの選手がゴール。後ろから迫って来た2人が自分の横に並び後はハンドル投げのタイミング勝負。横の2人とゴールラインを見ながら、タイミングを逃さず、押し出す。3位かな?4位は違うはず、と思うぐらいの差で、ゴール。優勝して喜ぶスペードエースの選手に追いつき、背中に手を当てて、「おめでとうございます!」と一言かけると、「ありがとうございます!」と握手をする。退避コースを1周して戻ってきたら、実況が「積極的に動き回った関西大学の谷選手が2位となりました!」と聞こえて、自分のレース中はどんな実況がされていたんだろうか?と思いながら、最後の2位争いには勝ったんで、一安心。(1位以外は負けなんだけど。)
表彰式の前に入賞した選手方とお話しし、優勝した選手のチームメイトの方にお願いして、写真を撮っていただきました。
~反省~
技術面の課題は練習で改善するので、今回は戦術面。
良かった点
・自分主体でレースを展開出来たこと。
(試走でのイメージ通りのレース展開)
・初の優勝争いのゴールスプリントが経験出来たこと。
・他の選手の余力や状況を把握し、走り方を瞬時に判断することが出来たこと。
課題
・ラスト200mからのゴールスプリントで積極性が少しなかったこと。
・2本目と3本目の登り区間でもっとペースを上げていたら、もっと有利に展開できたかもしれなかったこと。
登りに入る位置どりがおろそかだったこと。

恐らく、関大ジャージを着て出場する大きな大会(市民レースを除く)はこれがラスト(外苑クリテは恐らく西チャレと被るため)。学連では最後までc1に上がる事が出来ませんでしたが、実業団は3位までがクラス昇格のはずで、もう出場する機会はありませんが、E1に昇格することができました。最後の大会で関大ジャージを表彰台に乗せる事ができて良かったです。そして順位の表彰式の後に山岳賞の表彰があり、これは全部獲ったので、表彰を独占。関大ジャージ最後の表彰が山岳賞というのはとても自分らしい。

輪島ロードまでが大学生としてのレース。輪島ロード以降は来年からエリート1年目且つ社会人1年目。インカレの結果、来年度の全日本選手権の資格は獲れているので、その準備期間として卒業するまで取り組んでいきます。
学連関係者の皆様、2年半と他の学生選手より短かったですが、ありがとうございました。

もし外苑クリテ出場できそうならまたお願いします。

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-4回生谷 順成-