6/24(土)
全日本自転車競技選手権大会ロード・レース

こんにちは。レース班2回生の山口健士郎です。
今回は全日本選手権のレースレポートです。

リザルト U23 23位 (完走者 35/124人)

全日本選手権は、今年一番のレースでとても気合が入っていた。僕は、4月に行われた九州チャレンジサイクルロードレースで出場資格を得ていた。そこからというもの、試合が続く週などを把握して、確実に全日本へ調子を持っていくために練習を積んだ。しかし、5/28日に行われた全日本学生選手権クリテリウムで落車してしまい、救急車で病院に搬送されるという事態に陥ってしまった。幸い、骨に異常はなかったが、深い打撲(大腿部)をしたのと、自転車が割れてしまった。全日本まで一か月を切っていたので焦った。さらに、全学クリテの翌週には、全日本タイムトライアル(中止になったが)を控えていた。その時期は、規模が大きい試合が集中していた。僕の身体は、1日後には普通に歩けるようにまで回復し、2日後にはスクワット、ジャンプもできるようになった。自転車にも乗ることはできたが、8割以上でペダルを踏むと、大腿部が痛む。埼玉TTは、1日目のチームタイムトライアルを走り、翌日の個人タイムトライアルは棄権かな、と考えていた。そのようにプランニングしていたのだが、埼玉は台風接近のため中止となった。このことが、痛めた脚を休めることにはいい機会であったのかもしれない。無理して走っていたら、今回の全日本が危うかったかも…。
しっかり自転車に乗れていたかというとそうではない。踏むと、どうしても違和感が出てしまっていたからだ。そこで僕は、ジョッグ、ダッシュ、ジャンプといった人間の動作における基礎的な運動を行った。自転車のほうに乗るべきであったが、今回は応急処置的な意味合いで、このように調整した。僕自身、陸上競技をしていたこともあり、幸い、何をするべきかは明確であった。そして、壊れてしまった自転車は、僕が所属する実業団チーム(Team hsj)の方から、以前使われていたものをお借りさせていただきました。(本当にありがとうございます)
全日本の距離は、112km。獲得標高3000m越。平坦区間がなく、アップダウンの繰り返し。レースはきつくなりそうだ。前日にコースの試走を2周回。当日は3000mを超える上りは確かにきつそうだったが、僕が1番注目したのは「下り」である。このコースは、下りで道幅いっぱいを使わなくてはならない。ブレーキングする頻度を落とすべく、コース幅に着目したし、すべきであったとレース中も感じた。実際、登りで脚が攣って遅れても、下りで追いついて集団からこぼれることはなかった。僕は、今回のレース残り4周回からずっと脚を攣っていた。完全に脚が止まったが、気合で脚を回す。何度もそれを繰り返していくうちに膝裏の腱に痛みが出てきた。水以外補給することも忘れ、僕は限界を超えていた。その中でも下りをミスしないようにこなし、上り返しで下りの余韻を使ったりと、なんとか走っていた。一緒に走っていた選手にも本当に助られた。今回のレースを走って、自分はほんとうに支えられながら走っているんだな、と感じた。練習の相手も、壊れた自転車も、チームメイトのサポートも、家族の支えも。レース前にいろいろなことがあり、このような気持ちになった。レースを走り切った後、呼吸も浅かったが、「ありがとうございました」と第一声に出たと思う。みんな本当にありがとう。最後は、先頭から遅れていた僕を含む5人でゴール地点に帰ってきた。過去で一番きついレースであったが、過去で一番楽しいレースとなった。改めてみなさん、ありがとうございました。

全日本を何とか走り切れましたが、トップの選手とはまだまだ差を感じるレースとなった。自分はまだ「ギリギリ完走した選手」である。もっと前で、先頭でゴールしたい。次はインカレロードが待っている。170㎞の長丁場となってくるので、しっかり自転車に乗り込んでいく。勝てる選手に。ありがとうございました!

2回生 山口健士郎