こんにちは、3回生の田渕です。

今日は、8月の後半から9月の始まりにかけてあったインカレのレポートです。今年は長野県の美鈴湖自転車競技場でトラック競技が3日あり、最終日が美麻でのロードレースでした。今回はサポートとしての参加で、参加選手の機材管理が主な仕事でした。

トラック初日は予選種目が中心で、関大はスプリント予選に2名の参加。個人追い抜きに1人の参加でした。僕は2コーナー出口付近で、上位選手のハロンのかけ下ろしを観察していました。ライン取りは2通りに分かれており、タイムの良い選手は計測ライン通過がかなりバンクの高い位置である事が分かりました。美鈴湖のバンクのストレートを十分に利用したかけ下ろしであることがわかります。関大の選手は2名とも11秒台の前半で予選通過はなりませんでした。上位選手を見ていると10秒中盤ぐらいで走っており、4コーナーを抜けてからの伸びが印象的でした。
個抜きには関大から2回生の手嶋が参加しました。手嶋の走りはバンクの中から見ていましたが、前半に突っ込み過ぎたようで思い通りには走れなかったと言っていました。

2日目はチーム種目が中心で、個人種目ではケイリンがありました。チーム種目ではやはり団体追い抜きが関大1番の注目種目で、去年は突っ込みが速すぎて空中分解したので今年は抑えめに入るとのことでした。実際、関大の団体追い抜きはしっかりと入りを抑えて2周目以降予定通りのラップを刻みました。最後でタイムの上下があったもののほぼ目標タイム通りの結果となりました。団抜きは近年学連でも高速化が進んでいる競技であり、上位チームが高めの目標設定をして空中分解する中、今年の前半から掲げていた目標タイムを変えずに挑んだ事による成功だったと感じました。

また、昨年走ったポイントレースそしてスクラッチを今回バンクの外から見ましたが、もはや今の自分が走れる次元のレースでは無かったです。スプリント周回の加速であったり、そこからの逃げでペースを刻む選手のラップタイムは、今の関大の選手ではどの選手でも戦えるレベルには無いと感じました。ちなみにスクラッチのラスト1キロは先頭で1分5秒でした。昨年の全学トラックでも1分3秒だったので、大体このぐらいのタイムがトップでゴールすることのできる基準になってくるのだと思います。

3日目は山神のケイリン順位決定戦がありました。サポートの数も減るなか、高い集中力で最後まで勝負に徹した山神は間違いなく今年の関大のエースのエーススプリンターでした。その後、個人的に見たかった個人追い抜きの順位決定戦と決勝を見ました。関大のトレーナーとしてインカレ中帯同して下さった花谷さん、青山さんもおっしゃっていたのですが、個人追い抜きでのフォームは大きく2通りに分かれており、決勝に残った2人の選手が全く別のフォームの選手であった事を考えても、選手個人の骨格や筋肉量によって違うアプローチがあるのだと確信することができました。

最終日はロードレースで、関大からも5人参加していましたがいずれの選手も完走することは出来ませんした。

今回のインカレはサポートとしての参加だったこともあり、出来るだけ客観的に今の関大の選手と上位チームの選手では具体的にどの種目でどのような違いがあるのかを細かく見るようにしていました。ここに書ききれていない事はまだまだありますが、何より僕が感じたのは試合に出る選手目線で観察してしまうと、どうしても負けていない部分ばかりを探してしまい、実際の大きな違いに目を背けがちで気付いているのに意識できていないことが多いということです。

それぞれの選手を客観的に比較することで、選手では気付けない、もしくは気付いていても無視してしまう部分がある事が分かりました。

関大のこの1年間チームとしての成長は感じており、それが実際にロードの出場者数の増加やトラックチーム種目の記録更新につながったのは間違い無いですが、まだまだ年間での成長率が足りていないことがよく分かりました。今一度、チームとして年間の練習を見直して、来年に向けて再スタートを切る必要があると感じた4日間でした。

今後、僕は学業の関係もあり選手としての活動は辞めスタッフとして活動することになりますが、選手目線では気付かない改善点や、選手をやっていた人にしかわからない改善点など、スタッフと選手両方を繋ぐパイプとしての役割を担っていけたら良いと思っています。これは僕自身が選手をやってきていて感じたことで、スタッフと選手の、練習への考え方の共有が合宿のミーティング時などに限られており、普段の練習に浸透していないと感じているからです。新しい立場で、あと1年さらに強い関大自転車部をチームでつくっていきたいと思います。

最後に、今回インカレに参加するにあたり支援して下さったOBOGの皆様、インカレに帯同して下さった監督、マネージャー、トレーナーの花谷さん、青山さん4日間ありがとうございました。

 

 

ー3回生 田渕 春歩ー